スタッフブログ

秋から初冬のスキンケアについて

2010年10月14日

 猛暑だった夏も過ぎて、ようやく涼しくなって・・・といいたいところですが、まだまだ日中は暑い日々が続いています。それでも、これを書いているいまはコスモスの盛り。暑くてもしっかり秋になっているようです。
 スキンケアにとって、秋は大事な季節です(一年中大事といえば大事ですが)。夏にたまったダメージを回復させ、更に冬の乾燥に備える必要があります。特に大切なのは角質を含む表皮のケア。エンビロンの特徴であるビタミンAをたっぷり使うことで、保湿力に富むしっかりした角質をつくって冬に備えましょう。
 余談ですが、今月になってニキビの患者様で乾燥の症状が出た方がいらっしゃいました。8月初旬からディフェリン(保険適用のニキビ用ビタミンAジェル)を使っておられるのですが、時期的に湿度が下がってきたせいか、乾燥症状が出たようです。そんなときはディフェリンの上から保湿剤を重ねるか、あるいはディフェリンの下に保湿剤を塗っておくかしてビタミンAの効き具合を調節する必要があります。同様の症状が出られた方は参考になさってください。

春です。

2010年04月08日

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 ここの更新をすっかりさぼってしまっていました。今年は花粉も黄砂も少ないようですが、鼻炎の症状の程度とはあまり関係ないのか、私の鼻炎は例年とあまりかわりません。
いつのまにか桜も過ぎて、クリニックの庭もいちばん華やかな季節になってきました。
落葉のコナラやモミジ、ヤマボウシ等が芽吹き、ジュンベリーの白い花が咲き、オガタマの花の香りがただよっています。
 ところで、そろそろ紫外線が強い時期になってきました。子供さんの運動会や連休など、外出の機会が多くなりますので、紫外線対策はくれぐれも入念になさってください。

手洗い、うがい。

2009年07月28日

 先日のエントリーで触れた新型インフルエンザ、長崎・諫早両市内数カ所で集団発生があっているようで、背景に表に出ない市中感染がおきていることが推測されます。個人的にできる防衛策は、うがいと手洗い。うがいの効果については賛否両論ありますが、水道水のうがいでは少なくとも害になることはありません(消毒剤でのうがいはかえって粘膜を傷めます)。日常的にできる個人防衛策はこの2つなので、しっかり習慣づけておくことが必要です。我が家でも子供らにはうるさいくらい指導しています。できているかどうかはまた別ですが・・・。

急に出張。

2009年07月18日

 8月1,2日の日本美容皮膚科学会が面白そうなので、急遽出張することになりました。行き先は新潟。初めての土地ですが、どうやら空港と会場を往復するだけになりそうです。空路も、地元からの直行便が無いので福岡から。そんなわけで申し訳ありませんが、7月31日の午後と8月1日は形成外科・皮膚科外来をお休みさせていただきます。なお、整形外科・胃腸内科外来は両日とも通常通り午前中診療いたします。
 ついでに、新型インフルエンザ。WHOは患者発生数の集計を中止しています。国内での報道も散発的な「**県で**例発生した、周囲への拡大の可能性は低い」だけで、どれくらい流行っているのか見えてきません。長崎県内では、県南部は渡航歴ありの持ち込み感染だけ、県北部では渡航歴・患者接触歴なしの発生例もあり、市中感染が起きていることがわかります。ところで、県南部では渡航歴が無い疑い例の場合も確定検査をしているのでしょうか?本当に市中感染はおきていないのでしょうか?
 国内の報道をみている限りでは、感染の全体像はなかなか見えてきません。こんなときこそ、しっかりした手洗いと咳エチケットが大切です。個人的には、電車に乗るときなどつり革や手摺りを握る手を片方に決めておき、その手では鞄や着衣をできるだけ触らないようにしています。完璧ではありませんが、そうした工夫で少しでも接触の可能性を下げることができれば、積み重ねていけば大きな差になるでしょう。

梅雨の晴れ間の紫外線、など

2009年06月12日

 先日、ようやく梅雨入りしたのですが、本格的な梅雨は今月下旬からのようで、しばらくは晴れ間の多い日が続くとの予報が出ています。
 今の時期、油断しやすいのが紫外線対策です。紫外線=夏という印象があるせいか、梅雨時期は天気が悪いからという油断があるせいか、この時期の紫外線対策はつい忘れがちになるのではないでしょうか。この話題、いつだったかも書いたような気がしますが、月平均紫外線量がピークになるのは確かに8月です。しかし、それは晴れた日が多いから。理論上紫外線が最も強くなるのは夏至の日で、今年は6月21日がそれにあたります。
 曇りの日の紫外線量は晴れた日の半分・・・それでも紫外線対策は必要です・・・ですが、この時期に晴れた場合には、それまでの雨によって大気中のホコリが洗い流されているので、ますます紫外線は強くなります。梅雨時といえども紫外線対策はしっかりと行いましょう。

追記:昨夜、新型インフルエンザに対する警戒をフェーズ6とする発表がありました。新型ウィルスは現在、南米チリやオーストラリアで蔓延しており、秋になるとこれが北半球に戻ってくるといわれています。病原性は当初の見積もりよりやや強くなっていて、2年ほど前から季節性インフルエンザの重症型となっているブリスベーン株と、香港カゼの中間くらいといわれています。H5N1ほど恐れなくてもよいのですが、しっかり対策しないと重症者が頻発する可能性があります。皆さんにとって、ワクチンだとか発熱外来だとかは個人ではどうすることもできないのですが、咳エチケットや咳につかったティッシュの扱い、マスクの使用基準や正しい手洗いといったことは今から習慣づけておくことが重要です。

一段落。

2009年06月05日

 昨日、今日と池袋で日本熱傷学会が開かれていました。例年、日程が形成外科学会に近いのでなかなか参加できずにいましたが、今年はひと月以上開いていたので昨日に絞っていって参りました。4月下旬から続いた一連の学会やセミナーも、7月まで一休みです。
 総会参加は実に3年ぶりでしたが、さすがにこれだけ間隔があいてしまうと、結構目新しいことがありました。昨日の常識は今日の非常識というわけで、いろいろと目から鱗が落ちるようなことがありました。さっそく日常の診療に取り入れることにします。
 そうそう、マスコミ主導のインフルエンザ騒動はすっかりなりを潜めてしまっていますが、まだまだ秋の第2波が予想されていますので、防御策を身につけるなら今のうちです。今回は自分が発症したときのためのマスクを携行し、つり革や手すりに触れるのは右手だけとし、その右手では自分の顔には触らないように気を付けてみました。100%ではありませんでしたが、おおむね達成できていたと思います。秋に向けて更に精度を上げていかないといけません。

新型インフルエンザについて・追加事項。

2009年05月22日

 日本感染症学会のHPで今回の新型ウィルスに関する提言が出されています。医療機関向けなので多少難解な表現もありますが、何を恐れてどう対処すればよいのか、的確に書かれていますので、医療関係者でなくても是非ごらんください。

マスクについて

2009年05月21日

 今回のインフルエンザ騒動、マスクの入手が難しくなっています。しかし、先のエントリーにも挙げた通り、マスクによる感染予防効果はほとんど期待できません。このマスクについてCDCの公式見解が出たようです。それによると、
・予防のための不織布マスクには効果は期待できない
・感染者が感染を広めないために不織布マスクを使用する
・感染者の世話をする者は高機能マスクを使用する
となっているそうです。
ここでいう「使用する」とは、「いったんマスクを装着したら鼻から顎まで隙間無く覆い、使用中は表には触らず、外すときはヒモをもって外してそのまま袋に密封して捨てる」ということです。
 仮に日本で予防のためにマスクを使うとすると、1日に1億枚が必要になると試算された方もいらっしゃいます。なんとなく気分だけでマスクを浪費していると、健常者がマスクをしている電車の車内で、マスクにありつけなかった感染者が咳をしているというとんでもなくねじれた状況にもなりかねません。
 昨夜、首都圏での感染が明らかになりましたが、こうした視点からは、帰宅までマスクをしていた患者さんの判断は的確でした。マスクにしても、タミフルにしても、いたずらに浪費することなくハイリスクグループに確実に行き渡るようにする配慮が必要です。
 で、具体的に何をするかというと、あらかじめマスクを買っておくことは否定しませんが、買いだめは不要です。そして常に携行しておいて、いったん自分に症状が出たらすぐに装着する。それでじゅうぶんなのではないでしょうか。

新型インフルエンザについて

2009年05月17日

 新型インフルエンザのニュースが連日あちこちで報じられていますが、とうとう国内でのヒトーヒト感染例が明らかになりましたね。明らかに・・・というのは、このウィルスが軽症で、通常の季節性インフルエンザと区別がつかないことがあるために、気付かれずに発症・治癒してしまった患者さんもずいぶんいるのではと予想されているためです。発熱のあるなしを基準にした水際阻止作戦では潜伏期だと当然見逃しはあるはずですし、そもそもメキシコ・北米でもいつ頃から発生していたのかすら不明確です。
 今年の季節性インフルエンザの流行状況はA型優位だったようで、それも例年よりだいぶ遅くまで流行していました。関西では4月になってからも休校になるほどの流行もあっていたようです。それが新型だったのかどうか、今となっては調べようがありません。ですから、今後の対策としては「水際阻止」や「国内感染初期」ではなく、より幅広い対策が必要だといわれています。「水際阻止」や「国内感染初期」では、まだ近所では見つかっていないから大丈夫、と考えがちですが、国内のインフルエンザ全てが検査されているわけではありませんので、いつどこでウィルスと接触するかわかりません。また、気付かない内に感染して、潜伏期のうちにウィルスをばらまいている可能性すらあります。
 いま大切なことは、咳エチケットと手洗い。マスクについては一般の布製マスクによる予防効果はないといわれていますが、仮に自分が潜伏期である場合、くしゃみで飛散するウィルスをいくぶんは減らせるのではないかと思います。これについては科学的根拠はありませんが、エアロゾルとして飛散するぶんは防げなくても、唾液の大きな飛沫をとめることができれば少しはちがうのではないかと。つまり、自分が感染することを予防するのではなく、他人を感染させることを多少は防げるのではないかということです。
 いざ発熱したらどうするかということですが、これにはニューヨーク市長の「手を頻繁に洗い、せきやくしゃみをするときは、せきエチケットを守りましょう。なるべく自宅にいるようにしてください。よほど具合が悪いのでなければ病院へ行かないように。すべての症状が消えてから24時間は、仕事にもどらないでください」という発言が医学的にも妥当ではないかと。厚生労働省のいう、「手を頻繁に洗い、せきやくしゃみをするときは、せきエチケットを守りましょう。外出時にはマスクをし、帰宅したらうがいをしましょう。なるべく自宅に2週間分の備蓄をしてください。インフルエンザの疑いがあれば、まず発熱相談センターに電話をし、発熱外来のある病院へ行くように(新型であれば隔離入院になります)」というのはもっと毒性の高いウィルスへの対策ではないでしょうか。ただし、何らかの基礎疾患(心臓や呼吸器の持病、糖尿病や免疫系の病気など)がある人は重症化しやすいので直ちに受診する必要があります。
 今回の「弱毒」ウィルスに過剰対応してタミフルの備蓄を使い果たすか、耐性ウィルスを誘導してしまった後に、秋以降に変異した「強毒」ウィルスに対峙することにならないか、それが心配されます。

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前半戦です。

2009年04月21日

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 春の学会シーズンに各種セミナーが絡んで、今月と来月は出張ラッシュです。前後半3件ずつの合計6件。うち泊まりは明日と明後日の2日間。それと5月16日の合計3日は休診とさせていただきます。
 前半戦は先の日曜の佐賀からはじまり、明日明後日の横浜での形成外科学会総会、そして26日の勿体ない沖縄日帰り。せっかくだから1泊したかったのですが、総会で診療に穴をあけるので、これ以上休診にするわけにはいきませんでした。午前中に2時間ほど自由になる時間があるので、それを有効活用することにします。
 さて、ほとんどの場合、学会&セミナーは空港(駅)と会場、宿の往復です。佐賀のセミナーは自家用車ですから、帰り道にときどき寄り道ができるのがささやかな楽しみではありますが・・・。今回は、そろそろ佐世保の藤山神社の藤が見頃ではないかと思い、寄り道というには遠目の回り道をしました。例年はGWの前週末あたりが見頃で、今年は少し早くないかなと思っていましたが、残念ながら早すぎました。まだまだ蕾が多くて、見頃は今週末のようです。それでも忙しく飛び回るクマンバチや、藤が巻き付いているオガタマの木に飛んできたコゲラなどを見ることができ、少し癒されました。
 明日は早朝から横浜に向かいますが、おおまかな聴講予定だけでまだ何も準備していません。これから詳細な日程を組み立てないといけないのですが・・・まあ何とかなるでしょう。学会プログラムや出席表、チケットにガジェット類の充電器などなど、忘れないようにしないと・・・。